もやしとほうれん草のマヨネーズ和えの「何料理でもない感」がすごい

 今日、自分で作ってて思ったんだけど、給食なんかでお馴染みの「もやしとほうれん草のマヨネーズ和え」って、なに料理でもない感がすごくない? 
 まず、もやしとほうれん草の組み合わせが中華でもなければ和風でもないどっちつかずなイメージだし、それにさらに、それらしい調味料の起源は欧米だろうけど戦後の日本で独自の味が確立したマヨネーズという飛び道具を加えることで、どこの料理でもない感が決定的に深みに嵌った感じ。
 あえていうなら「日本の給食料理」なのかなぁ。どの国風、という観念をいれずに、素材と栄養とカロリーと予算という要素を組み合わせてできた、料理とかメニューとかいうより、献立っていう感じ。
 それが悪いとかじゃなくて、一般人でも料理人でも普通は「使う食材、どこ(の伝統料理)風、それに対してどうアレンジするか」という流れでレシピを生み出していくと思うのね。その2番めのところでどの国風かをかなり左右する「調味料」がマヨネーズだった時点で、すごく「どの国風」っていう要素を感じない一皿に仕上がってしまった。
 安くて栄養のある物同士を組み合わせて、何にかけてもおいしいあれで味付けしたら、何かおいしい食べ物ができた! 栄養もあるし、安上がりだし、万人受けするし、こりゃいけるわ! って給食の栄養士さんかある日生み出した後も脈々と献立に取り上げられ続けてきたのかな。
 って、この私の勝手な想像が当たっているかは謎なので真相はどうなのか興味もあるし、他にもこういう、なにでもない風の料理って何かないかな? 結構ないよ? みなさんも、何か思いついたらぜひコメントで教えてください!
 そして、この献立、この絶妙などこでもない感を残していくために守っていただきたい点として、もやし・ほうれん草・マヨ以外は使わないで作って下さい。かつお節やゴマや醤油かけたら和風になっちゃうし、にんじんの千切りなんて入れたものなら韓国風に傾いていってしまうし、もやしだけにしたらやっぱり中華とか韓国風っぽくなるし、とにかく、この3種類のみにしないと、どこでもないっぽくないので。唯一、特売品の薄切りロースハムなら、どこでもない感をそれほど損なわないので許しますが、入れ過ぎるとやっぱり中華風に近づいていってしまうので、ほんのちょっぴりにしてください。