はっきりしたこと

 病院とホテルの違い。病院は朝食のパンがまずい。どうやったらこうぼそぼそになれるのだろう。ごく普通にパンを焼いたあともう一手間二手間「ぼそぼそにする工程」を経てきているとしか考えられません。次に、病院はベッドのマットレスが固い。体に良いのか悪いのかわからないが、馬鹿みたいに固い。畳に座布団を敷いて雑魚寝しなくてはならなくなったときくらいに固い。マイ抱き枕でも持参して来ないと腰が痛くなってたまんないです。いいところは食事に野菜が沢山出てくるとこ。小鉢にどっさり山盛り。野菜大好きな私だって、家庭では、つい盛り付けの風情として、多めだとしたって「小鉢の底を覆う程度にこんもりと」くらいに盛り付けてしまいがちだけど、こっちは見た目とかルールとか黄金比とか全く関係ない。どっさり山盛り。ちょっと下界の食卓とはちがうよ。なんというか、文化の違いというか、料理ってもののタブーを侵すような感銘を受けた。っというか病院食の世界には文化とか美的とかアートとか食卓とか団欒ってものを必要としないわけだからこれで当然なわけだけど、実際に体験してかなり異世界を感じた。というか大体「カルチャー
ショック」って言葉使えないもん。文化の違いではないから。病院食の世界には文化が無い。文化のない食事なんてありえない。だからここは人間界ではない。入院病棟は人間界ではないってことがよくわかった。何日も入院してみて初めてわかったよ。しかしこの「野菜どっさり」は気に入ってしまったから、ぜひ家でも取り入れたいな。