「疲れ武将」て何だよ

 新居に引越した。汗ぺたぺたで2日間を股に掛け、やっとお風呂に入れたよ! トラックをレンタルして叔父ちゃんに運転してもらい、私たちは叔父ちゃんの帰路のためのワゴン車で深夜の東名を走ってきた。ずうっと車移動だったから座りすぎでデリケートゾーンが褥そうのようになってしまったよ。新居は前よりずっと部屋が広い。ばたばた落ち着かない部屋の開口部という開口部から猫が逃げ出す不安に襲われる。それも次第に直ってきた。嫁入り道具みたいにテレビもエアコンも冷蔵庫もすげーの届いたのに疲れていて満喫できない。そして人間の種類として「疲れが程度を越えるとテレビゲームがしたくなる」男ってもんが世の中には存在するらしく、あたしが風呂から上がって来たらごった返しの部屋で眩く黒光りする憧れの29インチソニーにプレステを繋ぎ、足跡で汚れたフローリング、乱立する段ボールの谷間を縫うようにして座布団敷いて肘を付いたうつ伏せでジャギジャギド迫力の武将ゲー(太閤立志伝IV)に没頭するにゃ。それを、二間続きの和室に置いたベッドから眺めると、テレビがスクリーン、にゃがオーケストラビットの名も無い楽団員かなんかのようだった。