時間

 失業2日目。
 郵便局で転送届を出し、前納所得税国民年金等今月の支払いや口座間移動を済ませた。ちーちゃんちで赤ちゃんとたわむれた。そのうち子供ができたら自分に育てられるのか、生活はどうすればよいのか等が不安で嫌になった。
 家に帰ってきて「"二人目は産めない"女性たち」というニュースの特集を見て、より嫌になる。仕事にさしつかえる、養育にお金がかかりすぎる、精神的・肉体的に二人目を育てる自信が無いというのがアンケートで上位を占める理由だという。子供が熱を出したら仕事を休みますか?と就職の面接で質問されて「する」と答えたら就職することはできない。あたしだって早速就職活動始めたって「結婚で引っ越し」してきたって思われたら就職なんてできないんだよ。そういう社会なの。預けているとき37.5度の熱を出したら認可保育所からは即、引き取りにくるようにとの連絡が来るのだ。38度の熱を出した子供を預かってくれる無認可保育所の料金は月7万円で、母親の月収は月15万円で、母親の月収を貯蓄に充てるという目的で働くのだから、"二人目"も保育所に預けて働くなら、というのは子供でもわかる引き算。大体収入の半分以上を託児に使うために働くのならば、どこにも預けずに自分の手で乳児や幼児育てたいさ! 単に自己実現のために働きたいだけでは無いから母親は悩むのだ。 次の奥さんは実家からも旦那の実家からも遠く離れて住んでおり、育児に家族の手を借りることができない。言い聞かせて簡単にわかる歳ではない子供が狭いマンションの中で馬鹿みたいに泣き喚くのを閉塞した部屋で深夜まで聞き続けていなくてはならない毎日に精神が持たない。精神面で"二人目"はもてないって言う。最後に、4人の子供を育てている人がでてきて、その人は近所に住んでいる親が留守番や夕食の支度を手伝いに来てくれているという例だった。
 私は、大家族で同居しない時代になっているから子供が複数持てないんだっていう結論は嫌いだ。社会の制度が十分でなく、個々の親が理想とした数の子供を持てないっていう状況も嫌だ。お母さんに働いて欲しいとは言うくせに、この社会の状態は何? あたしたちを断崖にじりじり押し出して、何をさせようって言うの?殺すつもり?と今身をおいている職を持ち労働する者の社会を敵に感じ、結局はそっちの世界の端っこに居るのであろう自分のパートナーも敵に感じ、そしたら生きるのも嫌になる。未来って何? よくわからない。私の味方は冷蔵庫とすいかだけだ。