ブレードランナー見てきました

 休日出勤のテルちゃんに呼び出され、新宿三丁目で待ち合わせして見てきました、ブレードランナー ファイナル・カット。全国でも大阪と新宿の2箇所でしか見られないのです。デジタルな映画だそうで、映写してるんじゃなく巨大なハイビジョン画面を見ているみたいなクリアで詳細な映像でした。
 公開はなんと25年前。既に今回のを除き3本のバージョン違い版も存在する「ブレードランナー」なのだが、私は初めて見た。映画「攻殻機動隊」「イノセンス」でおなじみの、香港とか日本の電脳繁華街そのものなごちゃごちゃしたネオンと雑踏の風景。「フィフス・エレメント」みたいに摩天楼の隙間を飛ぶ自動車と、顔色の白い美人。小さなブラウン管に、4色の蛍光色しか出なさそうなコンピュータが簡略な図形を映す。ストーリーは、ブレードランナーと呼称される特務警察官が、奴隷労働星を脱獄して地球に戻ってきた男女4人のアンドロイドを抹殺する為に奔走するというハードボイルドものなんだけど、その中の世界は古式ゆかしいサイバーパンク。映画「バットマン」のゴッサムシティみたいな暗くて怪しい、空は遠くにちっちゃくしか見えないような未来都市。廃ビルの屋上での死闘、飛立つ白い鳩。そんな感じ。これまでに見たことのあるとてもいろんな、いろんな映画のなかでカッコイイって思ったイメージやビジュアルを全部寄せ集めてぎゅうっとまとめた世界のなかで事件が動いていく映画と見えるけれど、本当は「これ」以降の、私が今まで観て来たとてもいろんな、いろんなものがここから始まっているってことなのだ。古式ゆかしいんじゃなくっていちばん古いところ。でもそうとわかっていても、これがいちばん古いものとは本当に全く、思えない。デジタル映像にも楽々と耐え、むしろこのくらい綺麗に見えていなければならなかったという風に平然と存在し、現代の最新映画が軒並みぺらく思えてくるくらい、待ちに待った最新映画のように堪能できる。凄い。
 DVDでならあとから見られるだろうけど、映画館では今観なかったらいつ次があるかわからないのだから、行ける人はみんな観るべき!

 映画を見る前に昼食に入った店が、よくあるような街の焼肉屋さんだったんだけど、焼肉弁当というのを頼んだら思いがけなく七輪と生肉が運ばれてきた。お弁当なのに、甘だれにつけこんである美味しいスライス肉を超沢山焼いて食べられたし、ご飯は大盛りでわかめスープは大きめのお茶碗になみなみと、キムチもナムルも山盛りのレタスサラダも仕切りつきのお弁当箱に、お肉と共に入って出てきたよ。二人分のお会計、1680円也。実はここが、店名は聞いたことがある老舗焼肉店長春館」だったのだ。こんなとこになー。うちの近くにあったらいいのに。肉焼きたくなったらここに来ちゃうよ。そして毎回焼肉弁当食べる。